シリア情勢についてその1

f:id:gonnta12:20180915173141p:plain

 これは現在のシリアの情勢だ。(画像はwikiから)緑が反政府軍で、黄色がクルド人勢力。最大の勢力はアサド政権だ。素人目に見ても既に勝敗は決しているように見受けられる。2011年から続いたこの長き内戦がようやく収束に向かいつつ有るのだ。

 私の個人的な主観では有るが、この内戦はもっと早くに終結させる事ができたはずだ。しかし、トルコやロシア、米国といった周辺諸国の介入によって長引いた節が有る。無論この列強だけでなく、ISの台頭といった要因もあろう。しかしながらやはり最大の要因は諸外国の介入だろう。国内の内戦だけであればおそらくもっと早くケリが付いていた。それはなぜかというと所詮市民の反乱しかも、正規軍の殆どが政権側にいる状態で、武力蜂起が成功するはずなんてない。シリアは第一次中東戦争のころから軍事大国としてこの地域で一定の影響力を誇ってきた国だ。そんな国を武力で覆すのはむずかしかろう。

 そもそもこのシリア内戦の始まりは、アラブの春に起因するものだった。チュニジアから始まった民主化の波は北アフリカからシリアまで、波及した。だが、このアラブの春が起きた国の中でシリアはリビアのようにNATOからの軍事介入もなければ、チュニジアのように全面的な市民の支持もない。エジプトのように軍事政権が自ら政権を明け渡すといったこともなかった。この様な状況下で土台市民の武力蜂起は成功する見込みがなかったのである。

 といった様なことを去年ごろからシリア関係のニュースを見るたびに思ってきた。ここで私の記憶の整理がてらシリア内戦の始まりから今日までを暇があるときに書いていこうかと思う。